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08. 目的が無い掲示板は閉鎖せよ! |
掲示板 書き込み無ければ ただの板 ホームページ初心者は、 ・ ホームページと言えば掲示板だ! ・ 掲示板を作ればアクセス数が増える! なんて思っているかもしれないが、 それは大きな間違いである。 技術的には、フリーの掲示板を使ったり、プロバイダの ホームページスペースが無料で提供している掲示板cgiを使えば、 誰でも簡単に設置することは可能である。 自分でゼロからcgiをプログラムする必要など無い。 しかし、掲示板を設置する前に考えなければならない 大事なことがある。それは、 「どのような目的のために掲示板を設置するのか?」 である。 このことを十分に検討しないまま、 ・ なんとなく付けたい ・ 今はアクセスが少ないけど、掲示板を付けたら増えると思う ・ ホームページ充実化という大義名分のネタとして付ける のような理由で付けても、まったく意味をなさない自己満足になる。 もし、あなたのホームページに、既に掲示板が設置されているとして、 ・ 書き込む事項を限定していない(ご自由にお書き下さい)の状態である ・ 個人/商用を問わず、他人のホームページの宣伝に利用されている ・ 一ヶ月以上、何も書き込まれない状態が続くことがある ・ 自分(掲示板管理者)の書き込みばかり目立つ というような状況に陥っていたら要注意だ。 閉鎖を検討する必要があるかもしれない。 では、掲示板の機能を最大限に利用するためには、 どのような使い方をすればよいのだろうか? それにはまず、掲示板の目的を明確にすることが大切だ。 掲示板の目的を検討するときの視点として、 ・ 管理者の視点 ・ 投稿者の視点 ・ 閲覧者の視点 という3つの視点で考えなければならない。 では、いくつかの具体的事例をケース別に考えて、 それぞれの視点で分析してみよう。 -------------------------------------------------- ケース1 : 限られたグループ内でのコミュニティ -------------------------------------------------- 非商用の個人サイトや趣味のサイトでは、 同じテーマに興味を持った人たちが、 あなたのサイトに集まることになる。 あらかじめ親しい者同士のコミュニティの場として 掲示板を提供するのならば、管理者と投稿者と閲覧者 は同じグループに属する仲間であり、 それぞれの目的とメリットは同等である。 ただし、限られたメンバーしか投稿しないようになると、 そのグループ外部の人間は参加しにくくなるという欠点もある。 「無視されたら悲しい」などの理由で、投稿に躊躇してしまうのだ。 つまり、このケースの場合、管理者・投稿者・閲覧者の全てが 既に知り合いか、または同じグループに属する仲間だということが 前提になるため、かなりローカルな話題が飛び交うことになる。 そんな状態の掲示板に「投稿はご自由に」と書いてあっても、 実際には第三者は投稿する気にはならない。 新規の訪問者や第三者の書き込みを期待するならば、 身内だけのローカルな話題で盛り上がるのは避けなければならない。 ----------------------------------------------- ケース2 : 訪問者と管理者の対話を公開する ----------------------------------------------- 情報提供系のサイトならば、そのサイトの管理者は 何らかの専門知識を有しているはずなので、 訪問者が「管理者への質問」という形式で 掲示板に投稿してくるケースが多い。 このような掲示板を作りたいなら、レス応答式やスレッド式の 掲示板を付けなければならない。質問に対する答えが 同一スレッド内に蓄積されるようにするのだ。 この場合、投稿者には「疑問を解決できる」というメリットがあるが、 管理者には「回答しなければならない手間が発生する」という デメリットもある。 しかし、丁寧な回答を心がけていれば、その対応を他の閲覧者が 見ることで「このサイトの管理者は熱心に質問に答えている」という 好印象を与えることができる。回答も更新の1つと考えればよい。 さらに、将来的にFAQ(よくある質問)を作りたいとすれば、 そのためのネタ集めという位置付けでも使える。 問題は荒らしや批判系の投稿への回答だが、 荒らしへの具体的対策は、後で詳しく説明する。 ※「荒らし」とは? 他人の掲示板に、許可無く宣伝を大量に書き込んだり、 誹謗中傷の記事を勝手に投稿する嫌がらせ行為。 ----------------------------------------------- ケース3 : 閲覧者に有益な情報を公開する ----------------------------------------------- 掲示板には、リアルタイムの情報を投稿できるという メリットがあるため、最新のニュースや話題などは、 いち早く掲示板に書き込まれる可能性が高い。 しかし、すでにYahoo!の掲示板や2ちゃんねるなど、 大手の掲示板サイトがそのシェアを占有してしまっている。 特に犯罪系などのダークな情報に関しては、 「最新情報を知りたければ2ちゃんねるを見ればいい」 というようなデファクトスタンダードが成立している。 掲示板における「有益な情報提供」を実現するためには、 「投稿してくれる人が多い」というのが前提である。 つまり、既にアクセス数を稼いでいるサイトなら可能だが、 「掲示板を設置することでアクセスを増やしたい」と 思っているサイトの場合、本末転倒であると言える。 つまり、本気で掲示板で勝負したければ、掲示板専門の サイトにするべきであり、付属品という考え方を捨てなければ ならない。掲示板がメインでなければならない。 しかし、掲示板は誰でも設置できるため、 投稿を増やすという努力をしなければ、誰も書き込まないし、 書き込みのない掲示板は誰も見たがらないという悪循環に陥る。 では、これから掲示板サイトが生き残るためには、 どうすればいいのか? それは、次の3つのキーワードに絞って集中することだ。 ・ ニッチ化 ・ 疑問解決型化 ・ 自動化 ニッチ化とは、「テーマを限りなく絞る」ことである。 Yahoo!や2ちゃんねるなどの巨大掲示板サイトの場合、 あらゆるジャンルを取り扱っているため、目的のジャンルを 探すだけでも苦労する。 だから、あなたの掲示板は、テーマをもっと細分化して、 マニアックな内容に厳選しなければならない。そして、 その掲示板の存在意義を「疑問解決」に絞るのだ。 「疑問解決」とは、例えば「○○の使い方が分からない」とか 「××が動かなくなった」などの「誰か教えて〜(;_;)」という 疑問が解決できるような掲示板を作るということだ。 しかも、そのテーマはニッチでなければならないので、 「Windowsの使い方」のような広すぎるテーマは避けなければならない。 もっと絞ったテーマ、例えば、 ・ 「Outlook Express のトラブルシューティング掲示板」 ・ 「USB接続に関する疑問、質問コーナー」 のように、より専門的な内容にしなければならない。 しかし、最初は誰も投稿してくれないし、誰も回答してくれないだろう。 だから、あなた(掲示板管理者)自身が積極的に回答して盛り上げ なければならない。 つまり、前述の「ケース2」のやり方でスタートし、徐々に発展させていくのだ。 あなたが熱心に回答していれば、他の閲覧者も積極的に質問するようになる。 そして、そのうち閲覧者同士が勝手に質疑応答を始めるようになる。 そうすれば、もう「自動化」が成立していることになる。 掲示板管理者が回答しなくても、どんどん投稿が増えていくので、 雪だるま式に盛り上がっていくのだ。 ----------------------------------------------- ケース4 : 宣伝行為を許可する ----------------------------------------------- 「この掲示板は宣伝OKです!」と宣言している掲示板も多い。 たとえ宣伝目的でも、投稿してもらえればにぎわうし、 アクセスが増えるならそれでいいという割り切りだろう。 しかし、宣伝OKの掲示板は、 ホームページ宣伝代行業者の「投稿先掲示板一覧」 に追加されることになる。つまりカモにされる。 宣伝代行業者は、とりあえず手当たり次第に掲示板に 書き込みすればお金がもらえるのだが、 実際の宣伝効果は皆無に等しい。 ただし、宣伝OKの掲示板にもメリットはある。 管理者自身が暇つぶしとして掲示板を眺めている時に、 ごく稀に面白そうなサイトが見つかることがある。 でも、管理者以外の閲覧者にはあまり有益ではない。 なぜなら、その掲示板をもっとも長い時間参照しているのは、 その掲示板の管理者自身だからである。 このように、掲示板と付けたからといって、 そのサイトがすぐに魅力的なサイトになるかと 言えば疑問が残る。 掲示板を設置するということは、 その掲示板を管理する手間が発生することになる。 質問者への回答、荒らし対策、不適切投稿の削除など、 時間的にも精神的にも労力が必要となる。 もちろん、そこまでエネルギーを使った分だけの 見返り(売上UPなど)があれば別だが、 それほど有益な掲示板でなければ、いっそのこと閉鎖して、 その管理から開放されたほうが、 余ったエネルギーを別のページの充実化に費やせる。 あなたが本気で掲示板を使ったビジネスをやりたければ、 2ちゃんねるやYahoo!掲示板のように 「掲示板専門サイト」を作るしかないだろう。 しかし、多くの出逢い系サイトが失敗しているのも事実。 掲示板だけで利益を出すのは難しいと考えた方が無難だ。 さて、掲示板管理者が頭を悩ませるのが「荒らし」の存在である。 好き勝手に書きたい放題の連中には、どう対処すればよいのか? 効果的な対処方法としては、 1.こまめに削除 → 宣伝目的系荒らしに有効 2.完全無視 → 愉快犯的荒らしに有効 3.一緒に荒らす → 知的反論系荒らしに有効 の3つの手法がある。 ------------------------------- 1.こまめに削除 ------------------------------- 不快な投稿を発見したら、即削除する。 荒らしの心理としても「自分の投稿が消される」と気付いたら、 もう投稿する意味が無いことに気付くからだ。 特に、宣伝目的系の荒らしには効果を発揮する。 削除されたら宣伝の意味が無いし、宣伝目的の荒らしは、 他にも手当たり次第の掲示板に書き込んでいる。 だから、「この掲示板は宣伝効果が無い」と気付かせれば、 もう荒らしに来ることは無いだろう。 ------------------------------- 2.完全無視 ------------------------------- 荒らしは「負のコミュニケーション」を求めている寂しい連中である。 つまり、相手が怒るのを見て楽しんでいるのだ。怒ってほしいのだ。 だから、絶対にレスを書き込んではダメだ。 どんなに酷い書き込みをされても、完全に無視し続けるのだ。 例えば、上記1.のように「こまめに削除」した後で、 「このような投稿は削除させていただきます!」 のような警告レスも絶対にダメだ。これも負のコミュニケーションの1つになる。 「愉快犯的荒らし」にとって一番悲しいのは「無視されること」である。 こちらが挑発に乗って、一言でもレスを返してしまったら、 それは「お前の荒らし投稿をちゃんと読んでいる」ということを 証明してしまうことになり、火に油を注ぐだけだ。 ------------------------------- 3.一緒に荒らす ------------------------------- 荒らしの連中は、「自分がやっていることのレベルの低さ」に 気付いていない。だからそれに気付かせなければならない。 そうすれば、馬鹿馬鹿しくなって荒らし投稿を自主的に止めるはずだ。 では、どうすれば、荒らし連中に自らのレベルの低さを認識させる ことができるのか?それは、その行為を客観的に見せることである。 その手段の1つとして「わざと一緒に荒らす」という行為がある。 一緒に荒らすときのポイントは、 荒らし連中よりもさらに低レベルな内容で荒らすことである。 例えば、次のような「製品批判」の荒らし投稿が あなたの掲示板に書き込まれたとする。 ────────────────────────── 投稿者 : 匿名希望(荒らし) ○○社の製品は、価格が高いだけで性能は最悪。 あんなものを推薦しているこのサイトはどうかしている。 頭がおかしいか、製品知識の無いド素人の集団だ。 ────────────────────────── このような投稿に対して、サイト管理者はつい ────────────────────────── 投稿者 : サイト管理者 何を根拠に○○社の製品が最悪なのか説明できていない。 ○○社の製品は、業界シェアもNo.1で、全世界で500万人の 愛用者が存在する。それだけ支持されているすばらしい製品だ。 ────────────────────────── のように、論理的な反論を書き込んでしまいたくなる。 しかし、このような正論を書き込んでも、 このバトルを収束させることは難しい。 ────────────────────────── 投稿者 : 匿名希望(荒らし) ただ使用者が多いというだけで良い製品だと判断する馬鹿な 消費者が多い。宣伝広告に資金を投資すればシェアは伸ばせる。 本当に良い製品なら宣伝しなくても高い支持が得られるのだ。 ────────────────────────── のような議論の水掛け論に発展する恐れがある。 しかも、このやりとりをずっと読んでいると、荒らし側の意見にも 一理あるようにすら思える。 では、このバトルを収束させるにはどうすればいいのか? それは、次のような低レベルな書き込みで「荒らしに賛同」 することだ。ハンドルネームは適当にでっち上げて ────────────────────────── 投稿者 : The!ネオ博士 そうだ!そうだ!○○社なんてサイアクだ!あんな会社は潰してしまえ! 俺が潰す!ぜったいに!つぶれればいい。一緒につぶそうぜぇ!!! ────────────────────────── のように「小学生並みの低レベルな投稿」を演出するのだ。 コツは「馬鹿っぽさ」を強調することだ。自分のことを「The!ネオ博士」 と呼んでいる時点で、かなりサブい「馬鹿っぽさ」を演出している。 わざと文章を支離滅裂にしたり、ひらがなと漢字を混在させるのもコツだ。 そして、この投稿を読んだ匿名希望(荒らし)は、 「こんな奴と一緒にされたくない。俺はもっと知的な人間なんだ。」 「このまま投稿を続けると、俺もこいつと同じ馬鹿な低レベル人間だと思われる!」 ということに気付くのだ。そして馬鹿馬鹿しくなって 自主的に投稿を止める。 もしくは、投稿を止めなかったとしても、 バトルの矛先が「The!ネオ博士」に向かう可能性が高い。 「こんな奴と一緒だと思われたくない!」という心理から、 ────────────────────────── 投稿者 : 匿名希望(荒らし) 私は○○社の存在自体を否定しているわけではない。○○社 の製品の中にも、優れた製品は数多くある。私も実際に○○社の ××という商品を愛用しているし、気に入っている。 ────────────────────────── のような投稿に発展する可能性がある。 こうなればしめたものだ。当初○○社を批判していた気持ちは 既に消えている。いずれバトルは自然に収束するだろう。 掲示板は、誰でも自由に匿名で書き込めるという性質から、 コミュニケーションツールとして上手に活用すれば、 あなたのサイトに大きな利益をもたらすかもしれない。 しかし、2ちゃんねるに代表されるように、 誹謗中傷の温床になる危険性も秘めている。 そういった意味でも、掲示板設置は「諸刃の剣」と言えるのだ。 本当に必要かどうか?を十分に考慮した上で、設置を検討すべきである。 成功のポイント : 無駄な掲示板は百害有って一理無し 続き → 09. フレームもトップに戻れるリンクを作れ! |
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